メタバースとWeb3-評価4

作成日:2022.7.9(土)、変更日:2022.7.10(日)


基本情報

以下の本(日本語版)を読みました。

読んだ後の感想

星5つ中の4

時間の関係で、目次、はじめにと最後の章に書かれている事例しか読んでいない。事例だけでも最新情報がわかって参考になった。

amazon.co.jpでの著者プロフィールで、作者の國光 宏尚氏が米国 Santa Monica College卒業、という点も面白かった。米国 Santa Monica Collegeの教育で成功するIT起業家になったかと。

ポイント

  • Cover: VR/AR、SNS、ソーシャルゲーム、ミラー・ワールド、リモートワーク、トークン、NFT、GameFi、DAO、Defi、暗号資産

  • P3 はじめに:VRとブロックチェーンは、メタバース、Web3と名を変えて空前のブームとなっている。

  • P5 作者の國光 宏尚が投資しているメタバース・Web3系のスタートアップ:NFTマーケットプレイスのOpenSea、Celsius、YGG、VEGA、Qredo、linch、THETA、Epic Games、Rec Room、BeatGamesなど。ユニコンとなった企業だけで13社、時価総額は8兆円。

  • P6 book: アフターデジタル、藤井保文、尾原和啓、2019年。

  • P168 メタバース、Web3の事例から見るビジネスチャンス
    • バーチャルライブ:2020年4月にオンラインゲームFortnite内で開催された、米国の人気ラッパー、トラビス・スコットのバーチャルライブAstronomicalが挙げられます。Forniteでは2019年にも、世界的な人気を誇る覆面DJマシュメロのコンサートが開催されている。VRを活用したライブやVTuberもある。

    • ファッション・旅行業界:ナイキが、ゲームプラットフォームRoblox内において、無料の三次元空間「Nikeland」を開設しメタバースに参入。NFTブランドのRTFKTが、日本人アーティストである村上隆さんと3Dテクノロジー企業DAZ 3Dと共に実施したプロジェクトも象徴的だ。共同で開発したClone Xは、大規模な暗号アートプロジェクトとして、一般に販売されている。デジタルで生成された2万体の3Dキャラクター、そこに、村上氏のセンスが加わっており、アバターの顔や服装などに高いデザイン性が備わっている。RTFKTは今後、メタバースのおけるファッション分野において、より大きな存在になるかもしれない。そうした動きを見越し、2021年12月、ナイキはRTKFTの買収を発表。

    • 金融とGameFi:代表的な事例として、2018年にローンチされたプラットフォーム「Compound」。特定の仲介者や管理人を置くことなく、スマートコントラクトによって暗号資産の貸し手と借り手を繋いでいる。銀行口座をもっていない人でも利用できる。

    • バーチャル渋谷(VR渋谷):2020年5月にオープンした渋谷区公認のプラットフォーム「バーチャル渋谷」がある。活動の主体は、KDDIや一般社団法人渋谷未来デザイン、渋谷区観光協会などを含む50社が組成した「渋谷5Gエンターティメントプロジェクト」。

    • クラブトークン:2021年1月、国内のプロサッカークラブとして初めて、湘南ベルマーレトークンを発行・販売。そもそもクラブトークンは、ブロックチェーン技術を活用した、これまでにない新しい形の「ファンサービス&クラブ応援ツール」。欧州をはじめとする海外では、すでに様々なプロスポーツチームで活用されている。ファン(サポーター)は、トークンを購入することによって、クラブが実行する投票企画への参加や、スペシャルデーにおける特典・グッズ抽選などに応募できる。また、トークンの売上金は、チームの運営費用に充てられるのはもちろん、スペシャルデー開催の費用などにも使われる。しかも、クラブトークンは、ブロックチェーンで発行・管理され、売買に応じて価格が変動する。堀江貴文氏が創立した野球チーム福岡北九州フェニックスなども、クラブトークンの販売を実施している。

    • 巨大資本とWeb3:2021年前後から、大きな資本にも動きが出てきている。1)ソフトバンクは、韓国最大のインターネットサービス会社ネイバーと組み、メタバース領域における事業拡大を模索。具体的には、ネイバーの関連会社が運営するメタバースプラットフォーム、「ZEPETO」への投資と見られる。もともとZEPETOは、3Dのアバターアプリとして、若い女性を中心に人気を得たサービス。2018年には「JC・JK流行語大賞2018」(AMF)のアプリ部門にランクインし、その後も中国や韓国の若い女性を中心に支持を拡大。近年では、アバター同士の交流など、メタバースのプラットフォームへと進化している。ZEPETOの利用者は、2021年時点で2.5億人。既にアジア最大のメタバースプラットフォーム。2)KDDIはメタバースプラットフォーム「Cluster」に出資している。Clusterはポケットモンスターとのコラボを実現している。3)NTTドコモは、VRイベント「バーチャルマーケット」を運営する「HIKKY」に出資。4)ユニクロがMinecraft内でコラボ衣装を配信したり、フェラーリがFortnite上でモデルカーのテストドライブができる企画を行ったりしている。

  • P186 終わり:2020 DeFi、2021 NFT、2022 DAO が流行。

amazon.co.jpでの評価

カスタマーレビュー

星5つ中の3.8、252個の評価

内容紹介

「バーチャルファースト」で起こるビジネスチャンスに乗り遅れるな!

世界が注目する次世代Webの基本から、押さえておきたいトピックスまで満載。

2022年のいま、世界のマーケットで既存のサービスにとってかわる「ゲームチェンジ」が起きています。このムーブメントに乗り遅れないために知っておかなければならないのが「メタバース」と「Web3」です。驚異的な勢いでビジネス化が進むメタバース、話題のNFTや今後注目されるDAOにWeb3がどう絡んでいるのか? グローバル化、デジタル化という世界の変化に乗り遅れてきた日本企業、そして一個人がチャンスを掴める時代がいよいよやってきます。今後、世界で起きる大きな変化である「バーチャルファースト」への移行。本書ではいま知るべきことは何か、これから世界はどこに向かっていくのか、そして時代の波に乗るためのビジネスチャンスのヒントを、長年VRとブロックチェーンの領域でビジネスを手がけてきた著者が解説する、メタバースとWeb3の決定版。

〈本書の構成〉

  • INTRO:メタバースやWeb3がバズった本当の理由

  • CHAPTER1:これまでの流れを知ると、Webが行き着くゴールが見えてくる

  • CHAPTER2:メタバースとは何か?

  • CHAPTER3:次世代インターネットWeb3を徹底解説

  • CHAPTER4:メタバースとWeb3が辿り着く未来の姿

  • LASTCHAPTER:メタバース、Web3の事例から見るビジネスチャンス

〈本書の内容〉

  • 遠くない未来にリアルのGDPをバーチャルが超える

  • メタバースの発展にある3ステップ

  • Web3の流行はインターネットの世界が「第3段階」へ移行するムーブメント

  • スマホ・ソーシャル・クラウドの次にくる主戦場

  • NFTで生まれる複数の経済圏

  • DAOの本質はインセンティブ革命

  • そのほか

著者について

國光宏尚(くにみつ・ひろなお)

株式会社Thirdverse、株式会社フィナンシェ代表取締役CEO/Founder。1974年生まれ。米国 Santa Monica College卒業。2004年5月株式会社アットムービーに入社。同年に取締役に就任し、映画・テレビドラマのプロデュースおよび新規事業の立ち上げを担当する。2007年6月、株式会社 gumi を設立し、代表取締役社長に就任。2021年7月に同社を退任。2021年8月より株式会社 Thirdverse 代表取締役CEO、およびフィナンシェ代表取締役CEOに就任。2021年9月よりgumi cryptos capital Managing Partnerに就任。